あや相談室について

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パソコン通信

樹木の花でのバイトを辞めて(過食が原因ではなく、もっといろんなことがしたくなって)次は何をしよう・・・と考えながらやっぱり過食。
「次は何をしよう」は仕事を辞める前からある程度考えておいた方がいいのかも・・・な~んて思いながらまた過食。
とにかく、暇な時間の過ごし方が分からず、気を緩めることが
イヤで、そんなときはどうしても「何かしなくちゃ!って焦って=やっちゃうのが過食だった。

そんな私に「あや、これ、面白いよ」と父が勧めたのがパソコン通信だった。
当時パソコンを持っている家は非常に少なく、パソコンを持っている=オタクというイメージが強かった。
確かにオタクっぽい人も多かったけど、今のIT関連の企業でもてはやされている人材は、このときオタクと言われていた人がほとんどだと思う。
父は昔からパソコンが好きで、自分で作ったりもしていた。
一方私はパソコンのパの字を聞いただけでも「や~!私にはできない!」と目をつぶってきた。短大で受けたパソコン教室の成績もひどかった。
とにかく「パソコンなんてつまんない・格好悪い」という強い偏見があった。

父が私に見せたのはチャットルームだった。今と違って渋い白黒の画面。
見知らぬ人たちがいくつかの部屋で話している。「え、この人たちって今ここに来て話しているの?ひぇ~、みんな暇人だね~」と驚いたり呆れたりしながら画面にどんどん書かれていく知らない人たちの会話を眺めていたら、「あやもここに入ってみるか?」と父が言った。

自分に自信がなくて、現実ではなかなか人とうまくつき合えない私は、人とのつながりを強く求めていた。
チャットはそんな私の欲望を見事に満たしてくれた。
日を重ねる毎に私はチャットにのめり込んでいった。
みんなと会話がしたくて、一生懸命文字を打った。最初は「はい」とか「いいえ」しか打てなくて悔しかったが、気がつけばものすごい早さで文字打ちができるようになっていた。
「暇なら過食をしよう!」ではなく「パソコンをしよう!」という逃げ道が見つかった私は迷うことなく、来る日も来る日もバーチャルな世界に入り浸った。

当時のパソコン通信の男女の割合は9・1くらいだった。
チャットでは女性のフリをしている男性も多く、自分で言うのも何だが本物の女性である私はすごくモテた。
チャットの中だけでね!

ある日、オフ会に誘われた。20人くらいで集まると言う。初めてのオフ会。いつもチャットで話している人たちと会えると思うとワクワクした。HNからして女の子もかなり来るだろうと思っていた。でもいざ行ってみたら女性は私と結婚している人の二人だけ。今思えばちょっと怖いっ!危ないっ(>.<)! でもみんな、すごく優しくてホッとした。 やっぱりモテた。外見なんてどうでもいいって感じだった。 当然だよね。独身の女性は私しかいないのだから(笑)。 でも悪い気はしない。 私は自分がモテるのは「この世界でだけ」ということをちゃんと自覚していた。でもこの世界だけでもいい。太っている私を「かわいい」と言って優しくしてくれる人たちがいるのは事実なのだから。 彼らのお陰で、私は少しずつ今の自分でもいいかも・・・と思えるようになっていった。でもそう思えるのも「この世界でだけ」だった。 当時の私はまだまだ「100人居たら、100人全員に好かれたい願望」があった為、誰にでもニコニコ愛想良く振る舞っていた。それが普通のことだったし、それが楽しかった。 ある日、そんな私を冷ややかな目で見ている人がいること に気がついた。それがすごく気になった。なんで? あの人は私のことが嫌いなんだ。そう思った。 まさかその人と1年後に結婚することになるとは思いもしなかった。

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